教育社会学キーワード東大大学院 入試 用語説明対策

大学院入試で無視できない用語問題対策

東京大学大学院の教育学研究科比較教育社会学コースの入試では
専門科目で用語説明問題が出題されます。
教育社会学、比較教育学、高等教育論に関連する理論や学説の他に、
調査手法・統計に関する用語、学術に関連する人物名が出題されます。
30点分という決して無視することのできない配点であり、
かつ用語説明は覚えていれば回答できる得点源です。
ここでは主に教育社会学に関連するキーワードを中心に、
東大大学院入試の用語説明問題の対策で触れた参考書や論文から 私なりになるべく用語説明用の文章にしました。
ただ、用語によって不足しているものがあります(時間があるときに適宜更新します)。
｢▼｣ボタンを押すと説明文が表示されるようになっているので1問1答形式で試験直前まで活用してください。
“既出”という表現は過去の入試で出題されたものを把握している範囲で記載しています。
東大大学院の院試の英語や専門科目対策については別途noteで限定公開しています。
※当ブログの記事には広告が含まれています。

【3万字】0から始める社会人の東京大学大学院入試対策(教育学研究科)｜チャロ@超高齢社会の案内人｜note

この記事では知識ゼロの状態のアラフォーで保育園児育児中（フルタイム勤務）社会人の私が東京大学の大学院(教育学研究科・比較教育社会学コース)の入試を受験し合格した経験をもとに、同じように社会人で大学院の進学を考えている人の入試対策の参考になるために書いています。 ・合格までのスケジュール ・利用した参考書 ・勉強方法・試験対策 ・論述問題・小論文の模擬試験解答＆研究計画書フォーマットサンプル ...

理論・学説・専門用語編

機能主義Functionalism

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ある現象が継続して表れているということは、それが社会に対して何らかの役割を持っている(＝機能している)と考える。犯罪が発生し処罰感情が共有されることで、社会は規範性をより意識するようになり以前より連帯が強まるようになる。つまり犯罪は社会の凝集性を高める機能を果たしている。

構造機能主義

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タルコット・パーソンズが提唱した考え。近代では性別に役割分担をする核家族となり、父親は労働から賃金を得て家族目標を達成する営為を行う「道具的役割」があり、母親は夫や子どもの世話をして家族の安定化を図る「表出的役割」がある。そして子どもは同性の親の価値観や行動様式を身につけ(同一化)、家庭は子どもが社会に適応するための社会化の機能を果たすと考える。

自己充足的(コンサマトリー)／道具的(インストルメンタル)（consummatory / instrumental）

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タルコット・パーソンズが提唱。コンサマトリーとは、その行為そのものに意味や欲求を満たすものであり、インストルメンタルとはある目的を達成するために行われている手段として捉えられるものである。生活費を稼ぐための仕事は道具的だが、仕事そのものにやりがいや満足を見出すのであれば自己充足的なものである。
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高度経済成長期のように、努力や苦労が将来の何らかの結果や目標とつながるという感覚があれば道具的な生き方、現在の行為を目的達成のための手段としてとらえて生きることも有効であったが、頑張っても報われない、もしくは将来どうなるか分からないような現在においては、「今ここ」の幸せを大切にするコンサマトリーな生き方を選ぶ人も増えていると言える。

技術的機能主義

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技術的機能主義とはランドル・コリンズによる提唱。より高度な知識や技能を必要とする仕事に就くには能力を身に着ける必要があり、高度な知能や技能を身に着けるにはより上段の学校教育を受ける必要があるという考え。学校で身につけた技術が職業に役立つ＝機能しているという考え。
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●問題点
・景気が完全雇用・生活水準の向上などを保証しているという前提が必要。
・学校ではなく現場訓練で取得されている。
・卒業証明は技能の証明ではなく潜在能力の指標に過ぎない。

葛藤理論 conflict theory

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葛藤理論とは社会現象はある社会集団間の闘争や葛藤の間で生まれるとする考え。 主な論者にピエール・ブルデューや、ランドル・コリンズ、ボウルズ＆ギンタスがいる。 ある制度が継続するのは社会にとって何らかの機能を果たしているからではなく、その制度が支配集団の道具として機能する一方で、対立する集団の妥協点となっていると考える。

対応理論 correspondence theory

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対応理論はボウルズ＆ギンタスが提唱した理論で、葛藤理論の一種である。学校内や教育制度が産業社会の社会関係に対応しているという考え。労働者階級は学校教育を通じて規則を遵守し、管理を受け入れるように育成され、上位階層の子どもは自律して柔軟な思考ができるよう作り上げられていくことで、学校内の社会関係が産業社会の関係性と対応していると考える。

文化資本 cultural capital

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文化資本とはピエール・ブルデューが提唱した概念であり、文化資本とは単に収入のような経済資本だけでなく、言葉の使い方や振る舞い方、学歴、音楽や絵の文化的素養など各家庭がもつ文化的能力や文化的財が合わさったものに関する資本のことである。
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文化資本の種類
・客体化された資本：骨とう品や蔵書など家庭の中にある文化的なもの
・制度化された資本：親の学歴や資格など
・身体化された資本：無意識の構えや感じ方＝ハビトゥス

文化的再生産論 cultural reproduction

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文化的再生産論とは支配階級の地位の相続を正当化に学校教育の選抜が文化資本のある支配階級出身の子どもが有利に働くようになっており、不平等を再生産していると考える。

メリトクラシー

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メリトクラシーとはマイケル・ヤングのSF小説『メリトクラシー』が由来の考えで、世襲制に基づく貴族主義/アリストクラシーや民衆の多数決に基づく民主主義/デモクラシーとは異なり、本人の能力・業績によって地位が決まる能力主義が支配する社会のことを言う。

ペアレントクラシー

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ペアレントクラシーはフィリップ・ブラウンが提唱した概念である。「能力＋努力＝業績」というメリトクラシー的方程式が、「資源＋嗜好＝選択」になっていて、本人の業績ではなく富を背景とした親の願望から形成されており、近代教育選抜は子どもの努力や能力よりも、親の財産と願望に基づくようになっていると考える。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
子どもを育てることで親に生きがいを与え、子どもがうまく育つと親の満足度が上がる、一種の消費財になっている。そして子どもがよりよく育つのは子どものためでなく親のためになっているという名誉財。これをもっとも刺激するのが早期教育。

トーナメント移動理論

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トーナメント移動理論はローゼンバウムが提唱した概念である。学校の試験や昇進試験を"トーナメント"に見立て、競争の勝者は「能力の底」を保証され、次の選抜段階に進むことができる。敗者には「能力の天井」が定義され、次の選抜段階に進むことはできない(敗者復活はない)。

増幅効果論

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増幅効果論とは初期選抜に選ばれたものは学習機会が得られ、意欲が増し、更なる選抜の機会に恵まれるが、逆に初期選抜に選ばれなかったものは学習機会が剥奪され、意欲も減退し、更に脱落していくと考える。

ハイパーメリトクラシー

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ハイパーメリトクラシーとは本田由紀が提唱した概念。意欲や創造性、独自性、コミュニケーション能力など非認知的で人格と直結し、習得や計測が困難なポスト近代的能力、人間力的なものなど個々人の実質的・機能的な有用性のみに即して個人を処遇する、より純化された能力主義のことを言う。

コード理論

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コード理論とはイギリスのバーンスタインの提唱した理論である。子どもはコード(言葉の形態に社会関係を媒介する規則)を身に着ける。
●精密コード(elaborated code)：特定の集団や状況においてのみ伝わる言葉ではなく、より抽象的な言葉の使い方をすること
●限定コード(restricted code)：ある特定の集団や状況に応じて通じる言葉
労働者階級は限定コードを使っているが学校は精密コードを公式言語としており、労働者階級の子どもが適応できない事態になる。このことで階層移動が妨げられ、その子どもも同じ過程を経て階層が再生産される。(既出)

新しい教育社会学

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新しい教育社会学とはマイケル・ヤングが提唱した。従来の機能主義的教育社会学がカリキュラムや生徒との相互関係性など学校内の様々な過程を無条件に受け入れて扱っていることを批判し、学校内部に着目し、カリキュラム編成や学習行為の諸相を明らかにする作業を通じて教育と社会との動的な関係性を問い直すことを目指す考え。

解釈的再生産(interpretive reproduction)

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解釈的再生産とはW.A.コルサロが提唱した考えである。子どもは大人や社会で共有される価値観や文化を単純に模倣して内面化するのではなく、独自の仲間文化の中でそれらを取り入れつつ能動的に解釈して社会の文化や価値観を再生産していると考える。

解釈理論・解釈的アプローチ

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解釈理論とは主にイギリスでマイケル・ヤングが提唱した新しい教育社会学でとられる理論。 機能理論や葛藤理論のように客観主義的な社会観ではなく主観主義的な社会観を取る。学校や教室などの内部過程と内部作用：教師と生徒の相互作用や隠れたカリキュラムなどを扱う。論者：レイ・リスト、シコレル＆キッセ、ケネス・ライターなど。

正当化理論

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正当化理論はJ.W.マイヤーが提唱した理論。
心理や経済に関する知識が精神医学や経済学といった学問となり合理的な知識として制度化される。そしてそれらの合理的な知識を有する人が精神医学者や経営学修士として制度化されると、その知識やその人の能力が実際に有益かどうか検証されることなく正当化される｢神話｣の上に成り立っていると考える。

相対的リスク回避仮説 relative risk aversion hypothesis

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相対的リスク回避仮説はリチャード・ブリーンとジョン・ゴールドソープが提唱した概念である。 上流階級は進学しないと上流階級でいられないので進学するが、中流階級以下は進学後の失敗に伴う下層階級への脱落リスクを冒すより現状維持を優先し無理に進学しようとしない。このようなことが階級間の格差維持につながっていると考える。

ドラマトゥルギー

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ドラマトゥルギーとはアーヴィング・ゴッフマンが提唱した考えである。人とのつながりは全て役割の演技によって作られており、教師らしく振る舞うことと、周囲が教師として認めるように振る舞うことから教師になる、という考える。

圧縮された近代 (compressed modernity)

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欧米諸国が約100年かけて経験した変化を日本は数十年で経験している。フィリピンやインドネシアなどのアジア新興諸国は日本をはるかに上回る速度で2度の人口転換を経験している。一定の人口や年齢構成を前提にしている社会制度に大きく影響を与える。(既出)

シティズンシップ教育

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シティズンシップ教育とは市民教育、主権者教育と言われ、主体的で能動的な社会参加をできる市民となるために必要な意思や能力を身につけて市民としての責任と義務を全うできるようになるための教育のことである。

スクリーニング仮説 screening hypothesis

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スクリーニング仮説とは雇用や選抜において、個人の能力を正確に測定する手段がない現状において、個人を効率的に選抜するために、学歴(学校歴)を能力の代理指標、フィルターにすることという。

シグナリング理論

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シグナリング理論はマイケル・スペンスによって提唱された理論である。採用選抜において雇用者側は応募者の能力を直接知ることはできないが、学歴は容易に確認できることから、学歴で能力を推測するため、求職者も学歴を取得し能力があることのシグナルを送る必要があると考える。(既出)

仕事競争モデルjob competition model

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仕事競争モデルとはリスター・サローが提唱した考えで、人々は賃金の高い仕事を求めて競争しているのではなく、技術を獲得できる機会がある仕事を求めて競争すると考える。技術は職場での訓練(OJT)で獲得できるもののため、そのような仕事を待つ行列ができ、その順番を決めるのが訓練可能性(Trainability)であり、企業は訓練費用を安く抑えようと、訓練可能性が高い人を採用しようとするが、訓練可能性は直接測定できないため代理指標として学歴が採用されると考える。

学校教育制度の諸類型

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①複線型：階層的に差別化、人種や宗教など社会カテゴリーによって異なった学校系統が設定され、帰属主義、属性主義に基づく制度
②分岐型：階層や社会カテゴリーの違いによって教育が異なることを避けるために、能力に応じた教育を実践する、業績主義・能力主義的制度。
③単線型：能力に応じて誰もが上位段階(中等→高等教育など)の学校へ進学でき、少なくとも入学の時点では教育の機会が制度的に保障されている。

ゲマインシャフトとゲゼルシャフト

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ドイツの社会学者フェルディナンド・テンニースが提唱した理論。
ゲマインシャフト：共同社会と訳され、地縁血縁で人が緊密に結ばれる社会
ゲゼルシャフト：利益社会と訳され、契約で結ばれる社会。
学校は教育という目標達成のために作り出されたゲゼルシャフト。

ボンド理論

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ボンド理論はトラビス・ハーシが提唱した理論である。社会の逸脱を"なぜ逸脱するのか"、ではなく、"なぜ逸脱しないのか"という問いのもと、社会と人々をつなぎとめる絆を明らかにしようとした。
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社会的絆の分類
①愛着：他人による愛着によって社会規範を遵守する。
②コミットメント：慣例的行動において蓄積した投資量により抑制される。職歴や学歴など慣例的行動によって得ることのできたものが逸脱を抑制する。
③包絡：約束や計画など慣例的行動に巻き込まれることで逸脱が抑制される。
④信念：社会的規則の道徳的妥当性における信念の違い。

コールマンレポート

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コールマンレポートとは1966年にアメリカの市民の教育機会に関する調査である。1964年の公民権法により人種や宗教、性別などによる差別が禁止され、これを機に学力に対する調査が行われた。学校環境よりも家庭環境(両親の学歴、経済状況)などのほうが学力に強い影響を与えているという報告。この報告を受けてヘッドスタートや補償教育などのアファーマティブアクションが取られた。

弱い紐帯(ちゅうたい)の強さ(strength of weak ties)

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弱い紐帯の強さとはマーク・グラノベッターがネットワーク理論で提唱した考えである。革新や情報の伝播は、親や兄弟なども身近な人的ネットワークよりも、友人の知り合いなど少し離れたネットワークのほうが効果があると考える。
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有名大学内ではOBネットワークが大企業への接続において有効に働くが中堅以下の大学にはそのようなネットワークが存在しないため大学間格差を維持する側面もある。

重要な他者 significant others

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重要な他者とは、子どもにとっての両親や教師、仲間など親密な結びつきがあり、社会化において大きな影響を与えうる他者のことである。

隠れたカリキュラム hidden curriculum/ implicit or latent curriculum

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隠れたカリキュラムとは学習指導要領や教科書に明記される教育内容(formal curriculum)ではなく、学校空間に存在する諸事象による暗黙的メッセージのことである。ジェンダーでいうと、①教師の性別によって役職や教科が違う例：高学年や校長など指導的立場になると男性が多い：指導的立場は男性がなるという刷り込み②名簿が男女別で男子が先女子が第二の性という刷り込み③生徒の役割や期待される内容が性別で異なる力仕事が男性、副委員長が女性という刷り込み④教科書内にジェンダーによる役割が違う描写

サバイバルストラテジー

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サバイバルストラテジーとは教師が他からの批判を避け、自らのアイデンティティを保持するために制約やジレンマに対して上手く対処し生き残るための戦略。こうした戦略は授業を円滑に進めるための技術ではなく、生徒との葛藤や同僚からの批判から逃れ、教室や学校の中で教師自身を防衛し生き残るためのものである。(既出)

感情労働(emotional labor)

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感情労働とはホックシールドによる造語である。人と接する職業においては、個人の感情といった側面までをも労働の一部として差し出さなければならず、職務上要請される感情の管理を感情労働とする。

チーム学校

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チーム学校とは従来は教員ひとりで対応していたいじめや不登校、障害や子どもの貧困などの課題を各分野の専門家がチームとなって対応していくことを構想した概念である。
①専門性に基づくチーム体制の構築
②学校のマネジメント機能の強化
③教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備
従来、学校における諸問題を全て教員の責任に課してきたが、近年は教員の働き方改革の観点からもチーム学校の重要性が着目されている。

インターセクショナリティ

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インターセクショナリティはキンバリー・クレンショーが提唱した概念であり、性別やジェンダーによる差別だけでなく、人種や階級、障害など複数の属性が交差することで複合的な差別や不平等を捉えようとする見方のことである。

ラベリング理論

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ラベリング理論は社会学者ハワード・ベッカーが提唱した理論。逸脱とはある人が異常な行動をしたから生まれるものではなく、社会が規制と制裁を決め違反者に適用した結果で、社会が逸脱者を判定することで生み出されると考える。ネガティブなラベリングをスティグマと呼ぶ。

信頼性のヒエラルキー

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信頼性のヒエラルキーはハワード・ベッカーが提唱した考えで声を聴いてもらう権利はシステムの中の地位によって不平等に分配される。社会で権利のあるものの声は信頼性が高くされ、社会的弱者の声は常に抑圧される。

後発効果仮説

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後発効果仮説はR.P.ドーアが提唱した理論。近代化する努力を開始する時点が遅いほど急いで先進国に追いつく必要があり、様々な制度や知識を先進国から輸入して追いつこうとする。そして近代化を推進する人材を急造した近代的学校教育制度の修了者から補おうとすることで学校が立身出世ルートの象徴となり、後発国ほど学歴病に取りつかれると考える。

脱学校論Deschooling

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脱学校論はイワン・イリッチが提唱した理論である。学校に行くことが良いことであり、学校拡大は社会問題の解決につながると信じる社会に対し、「何を知る・教えるべきか」ではなく「学習者はいかに学ぶか・学ぶために何を望むか」への配慮のほうが重要であると訴える考えである。学校に行く＝教育を受ける、という学校以外での学びの価値が否定化され、提供されるサービス(学校)の消費を目的(教育を受ける)そのものを混同した「価値の制度化」が行われていると批判する。

IEO・ISO問題

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R.ブードンが教育機会の不平等概念を分類するため提唱した枠組み。
IEO問題；inequality of Educational Opportunity進学行動には階級制度が影響あること
ISO問題：Inequality of Social Opportunity 教育を受けても社会的な平等が促されないこと

MMI説Maximally Maintained Inequality 最大格差維持仮説

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A.ラフタリーとM.ハウトの提唱。教育拡大が格差を縮めるのは下層階級の上昇スピードが上流階級より早い時であり、教育拡大は常に上流が先行し、下層が追随する。上流階級の進学率が飽和状態になるまで進学機会格差は安定的に維持されると考える。

地位達成status attainmentモデル

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地位達成モデルはブラウ＆ダンカンが提唱した考えである。親の職業と親の教育が本人の教育に影響し,親の職業と親の教育と本人の教育が本人の初職に影響し,親の職業と親の教育と本人の教育と本人の初職が本人の現職に影響すると考える。

パノプティコン

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ジェレミー・ベンサムが考案した、円形の建物に独房が設けられ、中央の監視塔から全ての独房が一望できるようになっている監獄のことで、ミシェル・フーコーはパノプティコンから教育にも監獄と同様の権力が働いているとした。

人的資本

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ノーベル経済学賞受賞のT.W.シュルツが述べた考えで、教育や訓練により高められた労働の質のことであり、資本設備と同様に耐久性を持ち、効果が長期間持続する。

ケイパビリティ

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経済学者アマルティア・センが社会正義論において用いた概念で、各個人の達成可能な生き方やとりうる行為の幅を指す。センは、ジョン・ロールズの正義論における社会的基本財の平等な分配という考え方を個別の事情を無視したものと批判し、財は各個人のケイパビリティを高めるような形でこそ配分されるべきと述べた。

ワークフェア

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ワークフェアとは労働(Work)と福祉(Welfare)を合わせたものであり、就労の訓練から社会での自立生活を可能にするために必要な技能を身につけていこうとする公的扶助のことである。

キーコンピテンシー

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OECDが主導し、1999年～2002にかけて行われた「能力の定義と選択」(DeSeCo)プロジェクト)で国際的に合意されたコンピテンシーを指す。従来の知識重視の学力（能力）観と異なり、知識を言葉や道具を用いて実際に行動や成果に活用できる力（コンピテンス）が意識されている。
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キー・コンピテンシーは以下のように大きく3つのカテゴリーに分かれている。
➀言語や知識、技術を相互作用的に活用する能力 (Using Tools Interactively)
➁多様な集団における人間関係形成能力(Interacting in Heterogeneous Groups)
➂自律的に行動する能力(Acting Autonomously)

デセコ DeSeCo

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OECDをはじめとする多国籍機関による「能力を定義・選択するプロジェクト」 Definition and Selection of Competency キーコンピテンシーを提唱。

リスク社会論

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リスク社会論はウルリッヒ・ベックが提唱した理論である。リスク社会とは、本来人間が自ら作り出し、自らの責任に帰するもので、予見や制御が可能であったリスクが、グローバル化など近代社会の変容によって、予想も制御もできなくなり、世界的な規模で広がり収集がつかなくなるような性質を持つようになった社会のことを言う。

再帰的近代

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アンソニー・ギデンズやウルリッヒ・ベックが主な論者。初期の近代化は旧来の因習や身分制度を合理化・機能化していったが伝統的なものが近代化されつくすと、今後は近代化が生み出したものがさらに近代化されていく。近代化によって生み出された知識や技術が、それまでに近代化されたものを絶えず検証・改善する再帰性を持つ社会のこと。

ストレングスモデル

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ラップらが提唱。個人や環境に問題や欠陥があるのではなく、資源などのストレングスがあると捉える。移民の子どもやコミュニティを問題と捉えるのではなく、それを資源とみなす。移民の子ども問題は、パターナリズム的に庇護や補完という発想になりがちだが、移民の資源をどう強みとして引き出し、活用するかを問う。

分節的同化理論 segmented assimilation theory

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ポルテス＆ランボーが提唱した理論。
移民第二世代の適応は
①親の人的資本(経済資本・文化資本、社会関係資本)
②家族構造
③編入様式(政府の受け入れ施策、ホスト社会の差別、エスニックコミュニティの有無)
によって決まるとする理論。

ゼロトレランス

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寛容を許さない指導方法。事情を問わず違反者は一切の寛容なない規則通りの措置を行う。違反者以外の生徒には安心で明るい学校生活を送ることができる。アメリカ クリントン政権で提唱された。

オールドカマー／ニューカマー

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オールドカマー：日本の植民地支配で日本社会に住むことになった在日コリアンや中国人などとその子孫。おおそよ特別永住者。
ニューカマー：主に1980年代以降、東南アジアや南米から移民労働者として来日した人々。

同化主義

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どのようなエスニックアイデンティティがあったとしてもその国の国民として同じ扱いをし、みんな一緒、特別扱いしない、マジョリティの日本社会にマイノリティの移民を同質化させること。例えばオールドカマーの朝鮮人に対して創氏改名を強いるなど。

ノンフォーマル教育

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ノンフォーマル教育とは正規教育の補足・代替・補完機能として、年齢に関わらず基礎的教育を保証するための学校制度外で組織化された教育活動のことを言う。生徒の背景などを考慮したきめ細かい実践や、アイデンティティを形成する上での居場所となる機能もある。夜間中学校などは義務教育未修了者や学齢超過者を対象に、その時代の課題に合わせた公教育の中のセーフティネットになっている。

インクルーシブ教育

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インクルーシブ教育は障害や人種言語的マイノリティを理由に周辺化された子どもを配慮し平等参加のインクルーシブ社会形成を目指す教育のこと。1994年サラマンカ宣言、2006年障害者権利条約でインクルーシブ教育の実現に触れられる。(既出)

リカレント教育

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リカレント教育とは学校教育を終えた社会人が学校に再び戻る学び直しのこと。高校からそのまま進学する学生と状況が大きく異なるため、選抜制度、修学期間、授業料、専門学校への接続強化など社会人への配慮した教育プログラムが提供される。企業の社内訓練が縮小・低下しているため今後より重要になる。

リメディアル教育 Remedial 米国：Developmental Education

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リメディアル教育とは大学などの高等教育に必要な基礎学力に達していない学生のために大学教育で必要な学力レベルにまで引き上げる補習教育。近年はAO入試や推薦入試など入学方法が多様になり大学の授業に必要な学力が定着しておらず授業についていけない学生が増加していることから注目されている。

アクティブラーニング

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アクティブラーニングとは、書く、話す、発表するなどの活動関与と、そこで生じる認知プロセスのアウトプットを目指す手法。コメントシートやディスカッション、Problem Based Learning：PBLなどの手法がある。背景には近年の学生の学習時間の少なさや、課外授業が行われず、教員の講義を聴講するという一方的な学習スタイルという受動的な学習という問題点。一方でインプットがおろそかになりがちという問題もある。

サービスラーニング

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サービスラーニングとは学生のボランティア活動などのコミュニティサービス、社会参画の経験を学習資源として正規科目の取り入れること。インターンシップとの違いはインターンシップはアカデミックな学習に比重を置き、サービスラーニングはコミュニティサービスとアカデミックな学習を均等な比重を置く。

ファカルティ・ディベロップメント(FD(Faculty Development))

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ファカルティ・ディベロップメントとは教員が授業内容や方法を改善向上させるための組織的な取り組みの総称である。取り組みを適切に実施していることを調査で報告し、第三者からの評価を受けることが求められている。

インスティテューショナル・リサーチ(IR(Institutional Research))

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大学の諸活動を有効に機能させるために大学内外の情報を収集や分析、評価を行い、大学の意思決定や説明責任に役立てる機能。アメリカは大学経営と学生の質に敏感で、学生の在籍率など学生状況の把握分析が中核で、日本は、4年卒業という不文律化、３年次からの一斉就活など外部要因が強く、個々の大学経営努力の余地が小さい。(既出)

トロウモデル

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マーチン・トロウが提唱する高等教育の移行段階を表すもの。
・エリート段階：進学率15％
・マス段階：15-50％
・ユニバーサル段階：50％以上

ボローニャ宣言

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ボローニャ宣言は1999年に欧州29か国の教育担当大臣が署名し、21世紀最初の10年に協力して、世界全体により魅力的で国際競争力の高い、欧州高等教育圏EHEA(European Higher Education Area)を創ることを目標設定とした。
ボローニャプロセス
①3段階の学修構造と比較可能な学位導入
②学位と学修歴の承認
③高等教育の質の保証

教育投資の収益率（rate of return to education）

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教育投資の収益率とは大学進学のための勉強や授業料などのコスト・教育への投資によって、生涯獲得賃金などにおいてどれほどのリターンがあるかということを金銭的な見返りで計算する考え方のことである。

機会費用 opportunity cost/放棄所得

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あるものを手に入れるために放棄したものの価値をお金で評価したもの。例えば大学進学でいえば、大学進学すると高卒で働いて得られるはずの4年分の所得を放棄したことになる。限りある資源(お金・時間・人材など)をどのように分配するか考える必要がある.

スーパーグローバル大学

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スーパーグローバル大学とは、国際化と改革がどれだけ進んでいるかという文科省の2014年からの「スーパーグローバル大学創成支援」事業における審査のもと、徹底的な国際化と世界レベルの教育研究を10年にわたって補助金で支援し、グローバルな舞台で活躍できる人材の育成を目的にしている。2つの種類での公募が行われた。
・トップ型 ：世界大学ランキングのトップ100を狙う実力がある、世界レベルの研究を行う大学
・グローバル化牽引型：これまでの実績を基に、新たな取り組みに挑戦し、日本のグローバル化を牽引する大学

知の生産モード

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知の生産モードとはギボンズの提唱した概念である。
モード①大学に拠点を置くアカデミックな科学研究で、大学の専売特許。知識生産の場としての大学は閉鎖的。専門細分化した研究に没頭し、役立つかどうかは無視される。
モード②大学と他セクターとの連携によってなされる知識生産。スポンサーや納税者に対して研究意義や説明責任が求められる。

アカデミックキャピタリズム

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アカデミックキャピタリズムとは外部資金獲得に重きをおく思想。Sスローター、Gローズが提唱。経済的利害に重きをおくため、外部資金獲得が見込まれる応用研究科学が重視されたり、論文発表前に特許申請や商品開発が急がれ、教育＝消費者としての学生のためのサービスとみなされる。

コーオプ教育

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数か月にわたる企業での長期就業体験、賃金の支払い、授業の正規科目としての単位認定などが特徴。

トライアングルモデル

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Bクラークが提唱。国家的権威、市場、大学寡頭制の３つを理念型として、各国大学はこの三角形の中に位置できるとする。
①官僚的調整
②専門職的調整
③政治的調整
が調整力学として働く。

レッスン・スタディ 授業研究

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レッスン・スタディとは日本が発祥の協働的なテーマのもとに教師が同じ授業を見て、検討し積み上げていく授業改善の協働的手法のことを指す。指導案作成や授業の記録、検討会、校内研究などが制度化され、教員の意識の高低に関わらず半ば義務的に参加が求められ、学校共同体の成員としてかかわっていくなかで、追及を構造化されていることが特徴である。

特別活動

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特別活動という日本独自の教育モデル。学級活動、児童会活動、学校行事、クラブ活動を軸として、非認知的な学習、体験的・協働的な学習としてみなされている。教科以外の体験学習を公的なカリキュラムに組み込んで教育目標を設定していることが特徴にある。レッスンスタディ同様に本人の意識に関わらず仲間の力に支えられながら学ぶことが目指される。

アクレディテーション

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アクレディテーションとは主に大学などの高等教育としての適性を自主的に、もしくは外部団体によって基準を設けて認定を受けること。主にアメリカでは大学としての適合性を学校内部で自主的、自発的に相互でチェック することを原理に国や州の介入を極力抑えていることが特徴。

チャータリング

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チャータリングとは大学設立について国や王権からの承認を得る制度のことで日本の他にもドイツやイギリスの大学で採用されている。日本では文科省による許認可をもって大学が設立される。

チャータースクール

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チャータースクールとは政府の認可や公的財政支援を受けて民間が運営する学校のことである。一定の期間ごとに評価がなされ、評価が基準を満たさないと認可が取り消される。

専門職大学

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専門職大学とは特定の職業のプロフェッショナルになるために、従来の大学よりも実践的な職業教育を重視する大学のことで、カリキュラムは実習が多く、教員は企業出身の実務家から構成されている。

専門職大学院

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2000年以降、高度専門職業人の養成に特化した専門大学院が創設され、2004年に理論と実践を兼ねそろえた専門職大学院に改変された。例えば法科大学院は法曹養成を目指して実践的な教育がプログラム化され、実践的なスキル獲得と現場業務へのレリバンスが重視されている。(既出)

調査手法・統計用語系

エスノグラフィー

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エスノグラフィーとは参与観察やインタビューといった手法からなる質的調査法。実際に現場に入り込みそこに生活する人と交流をしながら何が起こっているのかを観察し、彼らの語りを聞き取ってデータとして分析する。
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近年はマジョリティ側に立つ調査者が持つ権力性も含めて支配的構造に疑問を呈する批判的エスノグラフィーが提起されている。最大の意義は「ふつう」から脱して「不道徳」とされる人たちの意味世界を内部から明らかにすること。

エスノメソドロジー（ethnomethodology）

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エスノメソドロジーとはガーフィンケルが展開した思想であり、社会生活の中で人々が日常で行う相互行為をどのような方法で行っているのか観察・記述してその方法論を明らかにしようとする考えである。
人々は日常において言葉をあえて明確に定義せずに、無自覚的に状況や文脈に依存した表現を使用し(指標性indexicality)、そこにある秩序はやり取りの中で絶えず更新されている(再帰性reflexivity)と考える。

参与観察 participant observation

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参与観察とは調査者が調査対象者の一員となって行動しながら、対象集団内で起きている出来事や人間関係を観察する方法のことを言う。

参加型アクションリサーチ：PAR Participatory Action Research

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参加型アクションリサーチとは被調査者とその関係者が主体となって、問題意識や課題の把握から始まり、それに基づく計画を実施、その結果と評価を基に、次の試行を行う調査手法のことである。調査者と調査対象の協働の中で解釈が行われていくという点において特徴的である。

ナラティブアプローチ

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物語として語られるもの：ナラティブに着目して現実にアプローチする方法。

項目反応理論（Item Response Theory: IRT）

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項目反応理論とは試験問題などの項目であらかじめ難易度などの特性が分かっている項目に対しての回答：反応から回答者の能力などの特性を推測する分析のことである。項目特性曲線を用いることで各問題の難易度を判定し、異なる問題であっても回答者の能力を共通の尺度で測ることができ、PISAやSAT、TOEFLで採用されている。

SSM(Social Stratification and Social Mobility)調査

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1955年から10年ごとに行われている全国無作為抽出の社会階層・社会移動調査。

ラポール

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調査者と対象者の間の信頼関係。対象者から調査者に向けて調査外専門外の期待を持たせることをオーバーラポールという。

トライアンギュレーション 三角測量

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トライアンギュレーションとは複数の調査方法や検証方法を用いることで、ある問題に対して複数の観点から検討することで研究の妥当性や信ぴょう性を高めようとする手法のことである。

グラウンデッド・セオリー・アプローチ

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複数の対象者のデータをまとめて概念化し、より大きなモデル化をしていく分析方法である。研究対象から得られるデータと、研究者の仮説を循環的に対比、分析し、より洗練された仮説を生成していく。

絶えざる比較法

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絶えざる比較法とは体系的に理論を産出することを目的に、データ収集とコード化、比較・分析を同時に行うこと。具体的には、次の四段階となる。
①各々のカテゴリーに適用可能なできごとを比較する段階。
②複数のカテゴリーとそれらの諸特性を統合する段階。
③理論の及ぶ範囲を限定づける段階。
④理論を書く段階。

理論的サンプリング

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理論的サンプリングとは、ある理論や仮説を生み出すために、その理論に当てはまる具体例となるデータを収集、分析して解釈を加えながら理論化していく過程のことである。(既出)

理論的飽和

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調査→分析→調査→分析、の過程を繰り返す中で注目してるカテゴリーについてもう新しい知見をもたらすケースが出現しなくなる理論的飽和に達し、その時点で十分に多様なケースが収集されたと判断してケース収集を止める方法。あるカテゴリーの特性をそれ以上発展させられるデータがもう見つからない状態のこと。ある一つのカテゴリーが飽和してきたら、後はカテゴリーに関して新たな集団へ向かい、そこでの飽和を目指す。

従属変数

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説明・予測の対象(結果)となる変数のこと。目的変数・応答変数。年収など。

独立変数

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因果関係の原因を説明・予測するために使われる変数のこと。説明変数・予測変数。性別、年齢、学歴、働き方など

ダブルバーレル質問

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複数の項目が質問文の中にあって回答に困ってしまう質問

キャリーオーバー効果

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前に置かれた質問への回答が後ろに置かれた質問への回答に影響を与えてしまうこと。(既出)

カバレッジ誤差

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標本抽出枠が正しく母集団を反映している割合をカバレッジと呼び、カバーの不足や過剰によるずれをカバレッジ変数と呼ぶ。

多変量解析

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多変量解析は複数のデータの関係性を明らかにするために用意られる分析法で3つ以上の変数を同時に取り扱う統計解析の総称である。重回帰分析やクラスター分析などが多変量解析にあたる。

回帰分析

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結果となる従属変数と要因となる独立変数の関係を調べて、それぞれの関係を明らかにする統計的手法。

重回帰分析

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独立変数も従属変数も量的変数の場合に、複数の独立変数によってひとつの従属変数を予測しようとする方法。運動量、食事量 → ダイエットの効果(体重変化)など

多重対応分析

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多変量解析の手法のひとつ。複数の質的変数の間の関係性を調査することを可能にする。

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この記事では知識ゼロの状態のアラフォーで保育園児育児中（フルタイム勤務）社会人の私が東京大学の大学院(教育学研究科・比較教育社会学コース)の入試を受験し合格した経験をもとに、同じように社会人で大学院の進学を考えている人の入試対策の参考になるために書いています。 ・合格までのスケジュール ・利用した参考書 ・勉強方法・試験対策 ・論述問題・小論文の模擬試験解答＆研究計画書フォーマットサンプル ...