社会人として何年も企業で働いていて、
“自分はこのままでいいのか?”と思ったことはありませんか?
そんな人には大学院進学は研究で実践的なスキルと専門性が身につくチャンスです。
大学院進学のその中でも私立より費用が安い国公立、
さらにその中でも東京大学の大学院を視野に入れてみましょう。
東大の大学院は、学部入試のような膨大な出題範囲と比べると、
決して非現実的な難易度の選択肢ではありません。
アラフォーで子育てと仕事をしながら、
東京大学大学院教育学研究科に進学した私の経験をもとに、
社会人が東大の大学院に進学するために必要な費用と時間を紹介します。
社会人大学院進学の参考の第一歩となればうれしいです。
※当ブログの記事には広告が含まれています。
「ゼロから始める社会人の東大大学院合格対策」noteで限定公開中!
アラフォー子育て中で20年ぶりの受験勉強で東大大学院に合格した経験をもとに、社会人が東大大学院に合格するための対策を網羅した記事をnoteで公開しています。英語、小論文、研究計画書、面接、どれも情報が不足しがちな社会人の東大大学院入試対策に是非参考にしてみてください。
私が東京大学大学院(教育学研究科)に行くまでのスペック
私も大学院に進学するためにネットで色々調べたのですが
大学院に進学の情報が少ないうえ、社会人の場合は、状況や背景がバラバラなので、
その前提があまり記載されていない体験談が多く、
参考になるものがあるようでない、、という状況でした。
なので私が大学院に進学するまでの状況を簡単に記載します。
- 高校:進路のほとんどが専門学校進学。大学もせいぜい大東亜帝国レベル
- 大学:偏差値50ちょっとの私立大学の英文学部(現役で入学)
- 入学方法:一般入試(センター試験利用)
- 卒論:経験なし。ついでにゼミもない(担当教官が途中で他大学に行った)。
- 小論文:経験なし。
- 社会人経験:15年ちょっと
- 語学レベル:留学経験なし。10年近く前にTOEIC800点ちょっと、独学。
大学入試から20年近く経過しており、
身近に大学院に行った人もおらず相談できる先生も当然いない状況で、
保育園児の子どもの家事育児もあり勉強環境も良いとはいえず、
大学院入試勉強はかなり孤独でした。
東京大学大学院を卒業するまでに必要な費用(学費) 135万円~
まずは一般的に東大の大学院を卒業するまでに必要な費用です。
ざっくり言うと①入学料 ②授業料(前期・後期)×2年間 です。
東大大学院は国立のため、きっちり決まっています(他の国立大学院も同じ)。
①入学料 282,000円※
②授業料 年額535,800円※(半期で 267,900円)×2年
合計1,353,600円
※法科大学院は若干学費が高くなります。政策によって金額が変更になる場合もあります。
いかがでしょうか。厳密に言うと受験の際の検定料30,000円や書籍購入もかかりますが、
新車の軽自動車1台分くらいでしょうか。
車はいくらでも代替手段がありますが、大学院の経験は代えがたく、
それに見合う価値は十分あります。
私立の大学院だともっと高いので私は研究内容もあり東大の大学院一択でした。
(私立大学院のMBAは300万円コースですから、、、)
条件によっては授業料免除の制度があります
かなり条件は限られて、審査も大変ですが、
入学料や授業料が免除になる制度もあります。
卒業までに必要な時間(期間) 最短2年 週一だけでは厳しい
社会人として働きながら大学院に通えるか?大きな悩みです。
これは正直あなたの職場次第としか言えず、
加えて、東大の大学院は私立大学院のように、
社会人に配慮したカリキュラムにはなっているとは言えません。
授業時間は社会人学生に配慮されている訳ではなく、
夜間や土日に授業などなく、
日中に一般の学生と同じ時間帯に通う必要があります。
修士は学部生と違って取得単位は少ないため毎日通うことはないですが、
意外と同じ曜日にまとめられずに1日1コマだけ、とかです。
※例外として教育学研究科の中でも大学経営・政策コースは
土曜日に授業が集中しています。これは現役の大学職員の進学が多いからかもしれません。
社会人は出願時に、在職のままの進学にあたって、
学業に支障がないことを約束する誓約書や承諾書を提出することになっており、
ある程度の融通が利くことを求められています。
長期履修制度で在籍期間を延長でき、追加料金不要
ただし、東大の大学院には社会人でも研究を継続できるように、
長期履修制度があります。
これは通常2年で卒業するところを3、4年で卒業できるようにするもので、
審査は必要なものの追加の学費も必要なく、
むしろ2年払いを3年払いにでき、途中で期間を変更することもできます。
2年以内に卒業する必要がない社会人は是非検討してみましょう。
合格までにかかる費用 最低3万円~
大学院の合格には最低限で言うと、受験料3万円を払うだけです。
大学院受験にあたって知識や学力にどれくらい下地が整えられているかによります。
ちなみに東京大学大学院教育学研究科の試験科目は以下です。
■一次試験
・英語(2時間)
・専門科目(3時間)
■2次試験(1次試験合格者のみ受験)
・口述試験(研究計画書を元にした約15分の面接)
教育学研究科の外国語は第二外国語の出題がなく英語のみなので、
これだけでかなりハードルが下がります。
英語が得意なら専門科目と自分の研究計画を深めるのに集中すればいいです。
私の場合、英語、専門科目、研究計画どれも安心できる要素はなく、
その分費用と時間を必要としました。
英語に関しては過去問と参考書の勉強で何とかなりそうでしたが
小論文は未知の領域であり、自力では無理そうだったので
ピンポイントで添削サービスを利用しました。
英語の参考書と専門科目対策&進学先の教授が書いた書籍の購入で
約5万円、予備校で約10万円、受験料3万円で合計18万円かかりました。
私はツテもなく頼れるのはネット情報と書籍の知識だけでしたので、
その分費用がかさみました。
予備校に関しては、費用を出せるのであれば利用するに越したことはないです。
ただし、以下のようなものを利用すれば費用は効果的に抑えることも可能です。
- 書籍購入はAmazonプライム&Amazonクレジットカードで送料削減とポイント獲得
- スタディサプリで英語を集中勉強(大学入試対策もしくはTOEIC対策コース)
- ココナラで個人から小論文の添削をしてもらう
ココナラはこちらから登録すると1000円分のポイントがもらえます。(招待コード:QAEYBK)
このようなものを活用すれば自分の弱点に特化した勉強ができるので
費用はぐっと抑えることができます。
合格までに要した時間 5か月約600時間 望ましい準備期間12か月~
教育学研究科の大学院入試(院試)は9月中頃に実施されます。
私は年度末の職場での面談をきっかけに、
きっかり4月1日から東大大学院の教育学研究科への進学・院試準備を始めました。
私は教育学研究科の中でも比較教育社会学コースを選択しましたが、
“比較教育学?教育社会学?社会学?教育学?何が違うの?”
ということを調べることから始まっています。
そこから参考書や関連書籍を買い集め勉強が始まりました。
仕事や家事育児があり、入試対策(院試)のみに時間を割くことはできません。
早朝5時に起きて、子どもの保育園準備を始める前の90分、
夜、子どもの寝かしつけ後の21時から24時までの約3時間、
土日祝日も子どもと出かけたりする必要がありましたが、
後半は家族に協力をお願いし、少し時間を作ることができるようになりました。
そのような調整をして、4月からの5か月、時間でいうと約600時間を投入しました。
社会人の大学院入試で費用や時間の分かれ道は、
どれだけ英語の下地があるか、だと思います。
- 大学を推薦で入学して、入試を経験していない
- 英語は苦手で大学卒業後、全く英語を使っていない
- 大学院入試(院試)ではTOEFL受験が必要でスピーキングとライティングがある
- 業務で日常的に英語を使う環境にある
などでかなりばらつきます。
私の感覚としては以下のような所要時間かなと思います。
- 英語・専門科目・研究計画書すべてゼロスタート:12か月~
- 英語は大卒レベル:9か月~
- TOEIC900、TOEFL90レベル・専門科目は指導教員やツテがある:3か月~
東大の大学院入試(院試)では現役の東大生と同じフィールドで戦う必要があります。
つまり上で言うと3.の高いレベルの人と競争することが避けられません。
東大の大学院、教育学研究科の英語の問題は、
超難問・奇問というわけではありません。
そのため逆に英語の点数で足切りされる可能性があるので、
十分な対策が必要です。
まとめ 社会人が東大の大学院に行くのは不可能ではない
ここまで読んでいただいていかがでしょうか。
大学院進学、特に社会人の大学院進学には、
典型的なパターン、成功ルートというものがありません。
人によっては学生時代よりもお金や時間を調整しやすい環境にあるかもしれません。
社会人の東大の大学院入学は「使えるものはなんでも使え」を
基本戦略とすべきだと思います。
お金を投下できるなら投資し、
お金がなくても時間があるなら労力を投下することで合格率を上げることができます。
今後も社会人の大学院進学に関する体験を掲載していきますので
是非参考にしていただければと思います。
「ゼロから始める社会人の東大大学院合格対策」noteで限定公開中!
アラフォー子育て中で20年ぶりの受験勉強で東大大学院に合格した経験をもとに、社会人が東大大学院に合格するための対策を網羅した記事をnoteで公開しています。英語、小論文、研究計画書、面接、どれも情報が不足しがちな社会人の東大大学院入試対策に是非参考にしてみてください。
“どんな場所も勉強部屋にできる”BGM作りました
勉強する習慣・環境がない社会人が院試対策を効果的に進められるよう、
瞑想などでも使われる「528hzソルフェジオ周波数」と「70㏈環境音(雨音&カフェ)」をミックスさせたBGMを、論述問題1問、1論文購読、などにちょうど良い1時間タイマーにしたものを作成しました。